タイで不動産投資をしようと考えている方のなかには、具体的な投資候補となる地域を知りたい方もいるでしょう。また、メリット・デメリットを知り、投資に役立てたい方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、タイに不動産投資するメリット・デメリットやおすすめの地域を解説します。
タイ不動産投資のメリット
タイ不動産投資のメリットは以下のとおりです。
- 経済成長による不動産価格の上昇
- 低い生活コストと高い生活水準
- 観光地としての魅力と賃貸需要
- 外国人にも開かれた不動産投資市場
- 定年後の移住先としての人気
上記のメリットを把握していると、タイでの不動産投資を成功させやすいです。
経済成長による不動産価格の上昇
タイは東南アジアの中心的な経済国であり、観光業や製造業をはじめとした産業が発展しています。
また、政府のインフラ整備計画や海外からの直接投資も、都市部の開発を後押ししており、特にバンコクやプーケットなどの都市では不動産需要が高くなっています。
さらに、ASEAN経済共同体(AEC)の影響で、地域全体の経済成長が見込まれ、タイ国内の不動産市場にもポジティブな影響を与えています。
低い生活コストと高い生活水準
タイでは、食費や交通費、日用品などの生活費が比較的安く抑えられるため、コストを抑えながらも快適な生活が可能です。加えて、バンコクやチェンマイなどの主要都市では、国際水準の医療施設、ショッピングモール、レストランが充実しており、生活水準も高いです。これらの理由から、タイは投資家にはもちろん、移住者にとっても非常に魅力的な場所となっています。
観光地としての魅力と賃貸需要
タイはチェンマイやタオ島、プーケット、美しいビーチや歴史的な寺院など、数多くの人気の観光地があります。バンコクやプーケット、チェンマイなどの主要都市には年間を通じて多くの観光客が訪れ(2024年には延べ1017万人を記録)、宿泊施設の需要が高いです。
また、長期滞在を希望する外国人やリモートワークをするデジタルノマドも増加しており、賃貸需要が継続的に見込める環境にもなっています。観光地としての人気と安定した賃貸需要は、タイの不動産投資において収益性を高められます。
外国人にも開かれた不動産投資市場
タイ政府は外国人による不動産購入を積極的に認めており、2024年にはコンドミニアムに関しては全体の75%まで外国人の所有が許可されています。このような規制緩和により、手続きも比較的簡便で、投資を始めやすい環境が整っています。また、リタイアメントビザや外国人向けの住宅ローンといった仕組みもあり投資がしやすい点も特徴です。
定年後の移住先としての人気
タイは低コストで高い生活水準が保ちやすい国の一つで、定年後の移住先として人気が高いです。生活費が比較的安い一方で、質の高い医療サービスなど、快適な住環境が整っています。上記でも解説した通り、外国人向けにリタイアメントビザを提供しており、長期滞在も可能。都市部には国際的なコミュニティもあるため、快適に暮らせる点も人気の理由となっています。
タイ不動産投資のデメリット
タイで不動産投資をするデメリットは以下のとおりです。
- 外国人は土地を直接所有できない
- 法律や契約の仕方が日本と違う可能性がある
- 経済的な不安定さ
- 物件のメンテナンスと管理の問題
- 転売や資産の流動性の低さ
上記のデメリットを把握していないと、タイでの不動産投資が思うようにいかない可能性があります。
外国人は土地を直接所有できない
タイでの不動産投資におけるデメリットの一つは、外国人が土地を直接所有できない点です。タイの法律では、外国人がコンドミニアムを所有することは可能ですが、土地の所有権は認められていません。
土地に投資したい場合、リース契約を結ぶ方法が一般的で、最長30年間のリースが可能です。ただし、リース契約は更新の際に法的な制約があり、永続的な所有権を得られないことがデメリットとなります。この規制により、投資家は物件の管理や売却の自由度が制限される場合があるため、土地への投資を考える際には慎重な計画が必要です。
法律や契約の仕方が日本と違う可能性がある
タイの法制度や契約は日本と異なるため、現地の法律に不慣れな投資家にとってはリスクが大きいです。不動産取引の透明性や契約上の問題、そして現地の規制や法改正によるリスクもあります。
例えば、コンドミニアムの購入に関しては外国人でも所有可能ですが、土地の直接所有は認められていません。また、契約書の内容や手続きに関しても、タイ語で作成されることが一般的であり、法的用語や条項の解釈において日本とは違う点が多く、慎重な確認が必要です。現地の法律に詳しい弁護士や不動産エージェントを利用し、契約内容をしっかり理解しましょう。
経済的な不安定さ
タイは過去に複数回、政治的混乱・経済的な不安定な事態が起きたことから、不動産市場にも影響を及ぼしています。たとえば、2006年と2014年には軍事クーデターが発生し、政治的に不透明な状況が続きました。このような政変は外国投資家の信頼を揺るがし、短期的に不動産価格が停滞または下落するリスクを生み出すことがあります。また政変だけでなく、2020年の新型コロナウイルスによる観光業の低迷も、タイ経済に大きな打撃を与え、不動産需要が一時的に低下しました。
物件のメンテナンスと管理の問題
タイをはじめとした遠隔地への投資では、物件の状態を直接確認できないため、管理が困難になることがあります。定期的なメンテナンスが不十分だと、建物の劣化が進み、資産価値が減少するリスクが高いです。そのため、信頼できる管理会社を選ぶことが非常に重要です。
転売や資産の流動性の低さ
タイでの不動産投資におけるデメリットとして、転売や資産の流動性の低さが挙げられます。特に外国人投資家が不動産を売却する際、バイヤーを見つけるのが難しい場合があります。外国人が所有するコンドミニアムは、外国人の所有枠が法的に制限されているため、買い手の範囲が限定的です。その結果、流動性が低く、物件を短期間で売却することが難しいことがあります。
また、買い手が限られる状況では、価格交渉で不利になるケースも多く、売却価格が期待を下回るリスクも考慮しましょう。
タイ不動産投資におすすめの地域
タイに不動産投資をするうえでおすすめの地域は以下のとおりです。
- バンコク
- プーケット
- パタヤ
- チェンマイ
- ホアヒン
上記の地域の特性を把握しておくことで、最適な投資行動をとりやすくなります。
バンコク
タイの不動産投資でバンコクをおすすめする理由は、経済成長率、商業、文化の中心地である点です。タイの首都として、バンコクは高層コンドミニアムやオフィスビルへの投資が人気で、外国人居住者やビジネスマン向けの賃貸需要が高い地域です。BTSスカイトレインやMRT地下鉄をはじめとする交通インフラ整備によって、より賃貸需要が高まる要因にもなっています。
プーケット
プーケットはタイ最大のリゾート地で、観光産業が非常に発展しているエリアです。観光客向けのヴィラやコンドミニアムなどの短期賃貸市場が活発で、特に観光シーズン中には高い賃貸収益が期待できます。
これらのようなリゾート不動産は、長期的な資産運用にも◯。安定した収益を確保したい方にはおすすめの地域と言えます。
パタヤ
近年、バンコクに近いビーチリゾート都市として、経済発展が著しい都市がパタヤです。観光産業が盛んなだけではなく、工業地帯の発展により外国人労働者やビジネスマンの居住需要が増加しています。
バンコクと同様に、インフラ整備が進んでおり、交通アクセスや都市機能が向上し、結果的に物件価値が高くなる要因にも。これらの理由から、資産価値の上昇が見込まれるため、投資対象として非常に魅力的です。
チェンマイ
チェンマイはタイ北部に位置するエリアです。生活コストが低いため、定住希望者が増加しており、プーケットやパタイなど、観光業に依存する地域とは異なり、長期滞在者や定住者向けの賃貸物件が増加しているのが特徴。長期的な視点から物件を確保したい方にはおすすめのエリアとなっています。
ホアヒン
ホアヒンはバンコクから車で約2時間の距離に位置するエリアです。
ゴルフ場や美しいビーチなどが点在し、リタイアメント層や富裕層に人気のエリアでもあります。
これらの理由から観光業が発展しているエリアとしても有名で、別荘やリゾート物件などの需要が高い傾向にあります。
移住先としても、投資先としてもおすすめのエリアとなっているため、まずはホアヒンエリアでの物件探しをしておくのもおすすめです。
まとめ
ここまでタイで不動産投資をするメリットやデメリット、おすすめの地域を解説しました。タイは生活にかかるコストが安く、移住しやすいと同時に経済成長による不動産価格の上昇を見込める国です。一方で日本と法律や契約、文化に関する違い、政治的な不安定さがリスクにあげられます。もしもアジアでの不動産投資を考えられている方は是非カンボジアでの不動産投資も検討してはいかがでしょうか?
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