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フィリピン不動産投資を比較|日本・周辺5カ国との違いが確実にわかる

海外不動産への投資先としてフィリピンを検討するとき、気になるのは「日本の不動産投資と何が違うのか」「タイやベトナムなど周辺国と比べて有利なのか」という点でしょう。

本記事ではフィリピン不動産投資の日本と比較したメリット・デメリットをご紹介します。

カンボジア・タイ・ベトナムといった東南アジア各国の不動産投資とも比較しながら、物件価格・利回り・所有規制などを解説するのでぜひ参考にしてください。

日本とフィリピンの不動産投資を比較

フィリピン・マニラの中心業務地区であるマカティ(Makati)に位置する高層ビル群と東京の夜景の画像。

まずは日本と比較してフィリピンの不動産投資がどのように違うのかを以下の項目に分けて整理しました。

比較項目フィリピン日本
物件価格約67万円/㎡(マニラ中心部)約150万円/㎡(東京都心)
利回り3.7%(マニラ)4.0%(セブ)2%台
購入方法プレビルド方式が一般的で、完成前から分割払い引き渡し時に残代金を支払うケースが一般的
建設リスク工事遅延・中断のリスクあり完成前から代金を払い続けるリスクは比較的小さい
外国人の所有制限土地は原則所有不可。コンドミニアムにも外国人所有の上限あり外国人でも土地・建物を購入可能

それぞれの項目について詳細を解説します。

物件価格|圧倒的にフィリピンが安い

日本と比較したフィリピン不動産投資の代表的なメリットは、物件価格の安さです。

ユーザーの投稿データを集計するNumbeo(※2)によると、2026年8月時点のマニラ中心部のマンション参考価格は1平方メートルあたり約26万7,000ペソ(約67万円)。

同じ調査での東京中心部は約150万円と報告されているため、半分以下の水準で購入できる計算です。

たとえば弊社で取り扱いのあるマカティ市の新築コンドミニアム「ジェイド・レジデンス(Jade Residences)」を例に見てみましょう。

エリアマカティ市/チノ・ロセス通り
物件名ジェイド・レジデンス(Jade Residences)
価格1,611万7,277円〜
専有面積24.02〜27.32㎡(スタジオ〜2ベッドルーム)
平米単価約67万円〜/㎡
総階数地上34階建て(総戸数1,998戸)

ビジネス街マカティの新築物件でも最低価格帯の住戸は1平方メートルあたり約67万円と、先ほどの参考価格にも一致する水準です。

東京都心の半分以下の資金で都心物件のオーナーになれるため、同じ予算で立地の良い部屋を選ぶ、複数戸への分散投資をするなど選択肢を広げることも可能です。

※2 Numbeo「South-Eastern Asia: Property Prices Index by City 2026」、Global Property Guide「Rental Yields in the Philippines」

利回り|フィリピンが高い

フィリピンの物件価格の安さは利回りの高さにもつながっています。

Numbeoの2026年ランキング(※3)によると、都市中心部の表面利回りはマニラが3.7%、セブが4.0%で、同サイトの東京の利回り2.9%を上回ります。

なおエリアを絞ることでより高い利回りも見込めます。

ビジネス中心地として知られるマニラのマカティ市では、平均賃貸利回りは7.01%〜7.16%とされています。

日本国内での不動産投資と比較して高いパフォーマンスを狙うことが可能であり、インカムゲイン重視で海外不動産投資を検討している方にもおすすめです。

※3 Numbeo「Property Prices in Manila」「Property Prices in Tokyo」

建設リスク|フィリピンの方が高い

日本とフィリピンの不動産投資を比較すると、建設に伴うリスクはフィリピンのほうが高い傾向にあります。

フィリピンでは新築コンドミニアムを完成前に購入する「プレビルド方式」が一般的です。契約後から頭金や分割金の支払いが始まり、数年かけて代金を支払いながら物件の完成を待ちます。

この際デベロッパーの資金繰り悪化などによって工事が遅延・中断するリスクがあります。工事が止まれば、物件を受け取れないまま支払い済みの資金を回収できない可能性もあるため注意が必要です。

一方、日本の新築マンションでは竣工前に契約した場合でも残代金は引き渡し時に支払うのが一般的です。そのため、完成していない物件に対して代金を支払い続けるリスクは比較的小さくなります。

上記の点からフィリピンで不動産投資を始める際には完工実績が豊富なデベロッパーの物件や、工事がすでに進んでいる物件を中心に選ぶことがおすすめです。

前述の「ジェイド・レジデンス(Jade Residences)」を手がけるSMDCのような財閥系の大手デベロッパーであれば、資金力の面で工事中断リスクを低減できます。

外国人の所有制限|日本の方が物件の選択肢が広い

日本とフィリピンでは、外国人が所有できる不動産の範囲にも大きな違いがあります。

日本では外国人でも土地や建物を購入できますが、フィリピンでは外国人による土地の所有が原則認められていません。

憲法によって土地を所有できる主体が制限されているため、日本人が土地付きの戸建てや一棟物件を自分名義で購入することはできません。

一方フィリピンにおいてもコンドミニアムの専有部分は外国人でも購入できます。ただし外国人が所有できる割合は建物全体の40%までという制限があるため、人気物件では外国人向けの枠が早い段階で埋まる場合があります。

なお外国人による土地所有を制限しているのはフィリピンだけではありません。カンボジアやタイなど、東南アジアのほかの国にも同様の規制があります。

東南アジア主要国とフィリピンの不動産投資を比較

マレーシアのクアラルンプールにあるペトロナスツインタワーと東京たわーの画像。

次にフィリピンと同じく日本の投資家に人気のカンボジア・タイ・ベトナム・マレーシア・インドネシアにおける不動産投資について、以下6つの項目で比較します。

  • 物件価格
  • 賃貸利回り
  • 人口・経済成長率
  • 外国人の所有規制
  • 公用語
  • 取引通貨・為替リスク

各項目を順に解説しますので、海外不動産投資を検討している方はぜひ参考にしてください。

物件価格の比較|フィリピンはやや中堅レベルに

まずは各国の首都の物件価格から比較します。

Numbeoに投稿された2026年8月時点の参考価格(※4)をもとにすると、都市中心部のマンション1平方メートルあたりの価格は以下の表の通りです。

国(都市)中心部の参考価格(現地通貨/㎡)円換算の目安
フィリピン(マニラ)約26万7,000ペソ約67万円
カンボジア(プノンペン)約2,900米ドル約44万円
タイ(バンコク)約20万4,000バーツ約94万円
ベトナム(ハノイ)約1億2,200万ドン約71万円
マレーシア(クアラルンプール)約1万6,600リンギ約58万円
インドネシア(ジャカルタ)約5,400万ルピア約48万円

マニラの価格はバンコクやハノイより安く、クアラルンプール・ジャカルタ・プノンペンよりは高い中位の水準です。

周辺国の中で突出して割安なわけではないものの、東京中心部(約150万円)の半分以下の価格で首都の中心部に手が届きます。

なお表の価格は中心部の水準であり、同じ都市でも郊外では大きく下がります。

たとえばマニラの中心部以外の参考価格は1平方メートルあたり約15万8,000ペソ(約39万円)と中心部の6割ほど。

中心部の人気の立地を取るか、価格を抑えて郊外を選ぶか、予算に応じて選び分けられる幅があると考えておきましょう。

※4 Numbeo「Property Prices in Manila」「Property Prices in Phnom Penh」「Property Prices in Bangkok」「Property Prices in Hanoi」「Property Prices in Kuala Lumpur」「Property Prices in Jakarta」「Property Prices in Tokyo」(いずれも2026年8月時点)

賃貸利回りを比較|やや上位に位置

続いて賃貸利回りの比較です。Numbeoの2026年ランキング(※5)によると各国の主要都市中心部の参考表面利回りは以下の通りです。

国(都市)中心部の参考表面利回り
フィリピン(マニラ/セブ)3.7%/4.0%
カンボジア(プノンペン)4.5%
タイ(バンコク)3.2%
ベトナム(ハノイ)2.4%
マレーシア(クアラルンプール)3.7%
インドネシア(ジャカルタ)4.2%

利回りの高さではプノンペンとジャカルタが上位で、マニラは中位、バンコクとハノイは低めという順番です。フィリピン国内で見ると、マニラよりも観光需要を取り込むセブの利回りが高くなっています。

ただし表面利回りの高さに引っ張られすぎるのも注意が必要です。

表面利回りはあくまでも満室を前提に計算した数字のため、実際には入居者が決まらず想定通りの家賃を得られない場合もあります。高い利回りに釣られて買ったものの、空室が続いて家賃を下げざるを得なくなったという失敗も起こりがちです。

投資先の国を選ぶときは利回りの数字だけではなく、人口や経済成長、取引通貨や為替リスクといった条件まで含めて比較しましょう。

※5 Numbeo「South-Eastern Asia: Property Prices Index by City 2026」

人口・経済成長率を比較|東南アジアの中ではやや下位に位置

賃貸需要に大きく影響する各国の人口・経済成長率も比較しておきましょう。

IMFのデータ(※6,7)による2026年の人口と実質GDP成長率(推計・予測値)は以下の表の通りです。

国人口(2026年)実質GDP成長率(2026年)
フィリピン1億1,530万人4.1%
カンボジア1,805万人4.0%
タイ7,156万人1.5%
ベトナム1億308万人7.1%
マレーシア3,423万人4.7%
インドネシア2億8,720万人5.0%

人口が1億人を超えるのはフィリピン・ベトナム・インドネシアの3カ国です。成長率では7.1%のベトナムが突出しており、逆にタイは1.5%と6カ国で最も低く、人口もすでに減少に転じています。

周辺国と比較したフィリピンの強みは人口の増加率と国民の若さです。

年齢中央値は27.7歳と若く、フィリピン統計庁は2055年に約1億3,867万人まで人口が増え続けると予測しています。IMFも2027年には5.8%への成長加速を見込んでおり、これから住まいを構える世代が住宅需要を長期にわたって押し上げていく国と言えます。

※6 IMF「World Economic Outlook Database, April 2026」(Population、Real GDP growth)
※7 フィリピン統計庁「Age and Sex Distribution in the Philippine Population(2024 Census of Population)」、「Philippine Population Projected to be around 138.67 Million by 2055」

外国人の所有規制を比較|東南アジアと同レベルの基準

物件の買いやすさを左右する外国人の所有規制も、国ごとに違いがあります。

国土地の所有外国人が購入できる物件の条件
フィリピン不可コンドミニアムの全ユニット数の40%未満まで所有可
カンボジア不可地上階・地下階を除き、建物の総専有面積の70%まで所有可
タイ原則不可コンドミニアムの全ユニット総床面積の49%まで所有可
ベトナム不可集合住宅1棟あたり30%まで、最長50年(延長可)で所有可
マレーシア可最低取得価格100万リンギ(約3,500万円)以上の物件(州により異なる)
インドネシア不可利用権が付いた土地に建つ住宅・コンドミニアムを保有可(高級住宅に限定)

土地まで所有できるのは6カ国の中でマレーシアだけですが、100万リンギ(約3,500万円)以上という最低取得価格が条件です。

セランゴール州のように住宅で200万リンギ以上を求める州もあるため、少額から始めたい方には向きません。

その他の5カ国はいずれもコンドミニアムなどの区分所有が中心で、フィリピンの40%枠だけが特別厳しい規制というわけではありません。

ただしベトナムは所有に最長50年の期限が付き、インドネシアは対象が高級住宅に限られるなど、条件の細部は国ごとに異なります。

なお外国人の所有・投資規制は改正される場合があるため、購入前に現地事情に通じた不動産会社で最新の条件を確認することをおすすめします。

公用語を比較|英語が通じる点では比較的有利に

海外不動産投資では使用する言語が投資しやすさを左右するため、各国の公用語も比較しておきましょう。

国公用語
フィリピンフィリピノ語・英語
カンボジアクメール語
タイタイ語
ベトナムベトナム語
マレーシアマレー語
インドネシアインドネシア語

比較した6カ国のうち、英語を公用語とするのはフィリピンだけです。

売買契約書や登記関連の書類は英語で作成され、デベロッパーや管理会社との交渉も英語で進められます。契約内容を自分で読んで確認できる点は、フィリピンならではの利点です。

なおマレーシアやカンボジアなどでも英語は広く通じるものの公用語ではありません。

いずれの国でも外国人向けの取引では英語の資料が用意されるのが一般的ではあるものの、法的な効力を持つ書類は現地語で作成される場合が多く、内容の確認を翻訳に頼ることになる点に注意が必要です。

取引通貨・為替リスクを比較|米ドル取引のカンボジアが有利

海外不動産投資では日本円を現地通貨に替えて物件を購入し、家賃や売却代金も現地の通貨で受け取ります。

どの通貨で取引するかによって為替の影響の受け方が変わるため、ここで各国の取引通貨・為替リスクについてご紹介します。

国主な取引通貨
フィリピンフィリピンペソ(PHP)
カンボジア米ドル(USD)
タイタイバーツ(THB)
ベトナムベトナムドン(VND)
マレーシアマレーシアリンギ(MYR)
インドネシアインドネシアルピア(IDR)

日本円と各国の取引通貨との為替は購入時・売却時の両方に影響します。

円安の局面では物件購入時により多くの資金が必要になり、保有中に円高へ振れれば円換算の家賃収入が目減りします。

数年単位の投資では避けられないリスクなので、どの国を選ぶ場合でも余裕を持った資金計画を立てておきましょう。

その点、特徴的なのがカンボジアです。ジェトロによると国内取引の多くは米ドル建てで行われており、2024年時点で預金の90.9%が米ドルを中心とした外貨建てとされています。

不動産の売買や家賃の受け取りもドル建てが中心となるため、基軸通貨で運用できる分現地通貨の値動きに左右されにくい市場です。

カンボジア市場の特徴や投資の条件は以下の関連記事で解説しているので、フィリピンと比較したい方は併せてご覧ください。

関連記事:カンボジア不動産投資とは?投資条件や税金、リスクを解説

【結論】日本・周辺国と比較してフィリピンの不動産投資が適している方とは?

フィリピンの国旗の画像。

日本や東南アジア主要国との比較を踏まえると、フィリピンの不動産投資は主に次のような方におすすめです。

適している方理由
将来的にフィリピン移住を考えている方購入した物件を賃貸運用し、将来的に自宅として活用する選択肢がある
手元資金を抑えて投資を始めたい方物件価格が比較的安く、プレビルドなら分割で支払える
自分でも現地を確認したい方英語が広く使われ、日本からの距離も近いため現地視察しやすい

フィリピンは日本と比べて物件価格が安く、プレビルドを利用すれば購入時の資金負担も抑えられます。また将来的に移住する場合は、購入したコンドミニアムを自宅として利用することも可能です。

加えて日本からマニラ・セブまでは直行便で4〜5時間、時差も1時間です。比較的少ない資金から海外不動産投資を始めたい方や、現地を自分でも確認しながら投資したい方に適した選択肢と言えるでしょう。

日本・周辺国との比較でフィリピン不動産投資を判断しよう

日本と比較するとフィリピン不動産投資には、物件価格が東京の半分以下で利回りは東京より高いというメリットがあります。一方で一戸建ては所有できず、プレビルドには工事中断リスクがあるという違いもあります。

東南アジア主要5カ国と並べると、フィリピンの物件価格・利回りは中位の水準です。一方で英語が公用語である点は、カンボジアやマレーシアなどの5カ国にはない強みと言えます。

人口の増加が2050年代まで続く見通しである点も、賃貸需要を支える材料になります。

ただし物件価格や利回り、為替レート、外国人枠の状況は日々変動します。気になる物件が見つかったら最新の数字を集め、複数の国と物件を比較しましょう。

その上で現地に拠点のある不動産会社へ相談しながら、自分の資金と目的に合う物件を選んでください。

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