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カンボジア

カンボジア移住完全ガイド|在住歴5年半の私がビザや現地のリアルを解説

現在、海外移住を検討する方も増えており、カンボジアも候補地として注目されています。しかし実際に移住するには、現地の生活環境やビザ制度、費用など、事前に知っておくべきことが数多くあります

そこでこの記事ではカンボジアに在住歴5年半を持つ私萩原が、カンボジアの基本情報から移住のメリット・デメリット、必要な手続きやビザ、生活費、住まい・医療・仕事、移住先としておすすめのエリアまで、移住前に知っておきたい情報を網羅的に解説します。

こんにちは!萩原です。
カンボジアの在住歴は5年半、実際に暮らしてみると日本との違いを感じる場面はたくさんあります。
一方で住んでみて初めて分かるカンボジアならではの良さもあります。
移住してから「思っていた生活と違った」とならないよう、この記事では良いところも注意点も含めてお伝えします!

なおカンボジアへの移住を具体的に検討している方や、現地の住まい・不動産について相談したい方は、是非ハローグループにご相談ください!

現地事情に精通したスタッフが、お客様の目的やライフスタイルに合わせた物件選びから移住後のサポートまでお手伝いいたします。こちらからお気軽にお問い合わせください。

カンボジアとは?

近年のカンボジアは経済成長や都市開発、インフラ整備が急速に進んでおり、数年前のイメージとは大きく変化しています

そこでまずはカンボジアの国土や人口、気候、経済など、移住前に知っておきたい最新の基本情報を解説します。

カンボジアの国土・人口・気候

カンボジアは東南アジアのインドシナ半島の南部に位置する、ベトナム・ラオス・タイと国境を接する国です。

国土南部はタイ湾に面し、中央にはメコン川が流れ、南西部にはトンレサップ湖が広がるなど、豊かな自然に恵まれているのが特徴です。

気候は熱帯モンスーン気候に属し、年間を通じて日本の夏のような高温多湿の気候が続きます。5~10月が雨季・11~4月が乾季となり、降水量が少なく気温も下がる12~3月が観光に適したシーズンとなります。

2025年のデータで人口は1,790万人、90%をクメール人が占め、ベトナム系・中国系・その他少数民族が残りの10%を占める多民族国家です。

仏教徒が96.5%を占めており、仏教を基盤とした文化が形成されているのが特徴で、歴史的な建造物も多くあります。

カンボジアの経済・発展状況

政治に関しては社会主義が採用されていましたが、現在は立憲君主制と議会制民主主義を採用した資本主義の国です。

経済においては急激な経済成長により繊維産業・観光業・建設業・製造業が主要産業です。しかし直近ではその製造業の中身が高度化しつつあります。

これまでは縫製業をはじめとする労働集約型の軽工業が主力でしたが、近年は自動車組立やタイヤ製造といった分野への投資が活発化。2025年末には南部シアヌークビルでBYD(中国のEV大手)のEV組立工場が稼働しました。

またインフラ面でも大きな転換点を迎えています。2025年9月プノンペン中心部の南約25kmに「テチョ国際空港」が開業。敷地面積は2,600ヘクタール、4,000mの滑走路を備え、年間1,300万人が利用できる規模を誇ります。

こうした流れを背景に海外からの投資も拡大しています。外国企業の投資を審査するカンボジア開発評議会(CDC)が2025年に認可した案件は478件・約55億2,000万ドルで、前年比21.2%増(※1)となりました。

カンボジアは2029年に後発開発途上国(LDC)を卒業する見込みで、日本との関係も深まっています

2026年6月にはカンボジアの副首相が大阪で開催された投資フォーラムに登壇し、「日本からの投資を今後10年間で2倍にしたい」と表明したことも話題になりました。

※1 ジェトロ「カンボジア、2025年は中国からの投資が加速

カンボジア移住の魅力・メリット

カンボジアには多くの日本人が移住しており、日本人コミュニティも形成されています。その理由はさまざまな魅力・メリットがあるためです。下記で解説していきます。

1. 生活コストが安い

カンボジアは都市部でも物価が安く、日本より生活費を抑えやすいのがメリットです。

カンボジアの物価を日本と比較すると、およそ半分〜1/3程度とされています。

具体的な生活費シミュレーションは後述しますが、家賃・食費・公共料金・日用品など、生活費を低く抑えられるため、少ない収入や資産でも快適に暮らすことができます。

日本円にして約10万円程度あれば余裕で暮らせるため、少しの工夫を加えるだけで、質の高い生活を実現しやすい環境であると言えるでしょう。

カンボジアの生活費はどんな暮らしをするかによってかなり差があります

外食ひとつ取っても、屋台ならチャーハンを大盛りで300円ほどで食べられる一方、客単価5万円を超えるような高級寿司店もあります。

住居についても月5万円ほどからプールやジム付きの物件を選べるので、家賃を抑えながら快適な住環境を整えることも可能です。

…ちなみに私は日本食ばかり食べていたので、食費はそこまで安くなりませんでした(笑)。
日本食は現地では割高なので、私の場合は日本で暮らしていたときと生活費があまり変わらなかったですね。

2. ビジネスチャンスに溢れている

カンボジアは急激な経済発展を遂げており、ビジネスチャンスに溢れている国です。かつての日本の高度成長期にも似た状況にあり、今後も高い水準で推移すると予想されています。

現在でも多くの高層マンションが建設されています ※実際に撮影した建設工事時の様子です

日系企業を含む海外企業も多数進出しており、観光業・建設業・小売業・教育業を中心に活躍の場が拡大。

例えば小売ではイオンモールが2014年に1号店を出店し、2023年4月にはASEAN最大級となる3号店「イオンモール・ミエンチェイ」がプノンペンにオープンしました。

また外食では丸亀製麺がプノンペンで6店舗を展開しているほか(2026年5月時点)、製造業ではデンソーの現地法人が自動車部品を生産しています。

IT分野でも日本のスタートアップである「ソラミツCBDC株式会社」が、カンボジア中央銀行と共にデジタル決済システム「バコン」を開発、2024年度末時点で口座数3,000万・加盟店約450万店舗にまで拡大しています。

その他にも2026年1月にはカンボジアのIT人材を活用したラボ型オフショア開発を手がける「GridJapan株式会社」が設立されるなど、エンジニア需要も高まっています

3. 米ドルが多く流通している

カンボジアは自国通貨のリエルと米ドルが併用される「ドル化経済」の国であり、日常生活のほとんどを米ドルで完結できます

実際に2024年のデータでは国内銀行預金の90.9%が外貨建てとなっており、そのうち米ドル建てが85.1%を占めています(※1)。

これにより新興国通貨のような急激な通貨下落リスクを受けにくく、給与や家賃収入も米ドル建てとなるケースが多いため、資産価値を維持しやすい環境です(※2)。

また米ドル建ての銀行口座を開設すれば、国際送金や資産管理もしやすく、日本との資金移動も比較的スムーズになります。

※1 ジェトロ「為替管理制度|カンボジア
※2 カンボジア政府が長年の政策課題として「脱ドル化」を掲げている点には注意が必要です。2020年5月には中央銀行と商業銀行などが、1・2・5米ドルの少額紙幣の受け入れを制限することで合意。今後リエルの存在感が徐々に増していく可能性は念頭に置いておきましょう。

4. 親日国

カンボジアは東南アジアの中でも屈指の親日国であり、日本人が受け入れられやすい環境が整っていることも大きな魅力です。

外務省の「令和7年度海外対日世論調査(※1)」では、カンボジアの回答者の96%が日本を「信頼できる」と回答しており、ASEAN平均の94%を上回りました。また92%が日本との関係を「友好関係にある」と評価しています。

その背景にあるのが、長年にわたる日本のODA(政府開発援助)です。

象徴的なのがカンボジアの500リエル紙幣に、日本の無償資金協力で建設されたメコン川の橋が描かれていること。

事業費63.82億円をかけて2001年に開通した「きずな橋」と、119.40億円をかけて2015年に開通した「つばさ橋(ネアックルン橋)」はいずれも日本の支援によるもので、それまでフェリー頼みだった物流事情を大きく改善。

他国の紙幣に日本の援助案件が描かれるのは非常に珍しく、両国の関係の深さを物語っています。

※1 出典:外務省「令和7年度海外対日世論調査

現地で求人を出したときは、日系企業というだけで毎日のように多くの応募があり、逆に採用する人を選ぶのが大変なくらいでした!
また日本はカンボジアの復興や発展を長年支援してきたこともあり、日本に対して好意的な印象を持っている方が多いと感じます。
私自身、日本人というだけで「ありがとう」と声をかけてもらうことが何度もありました。

5. 食生活に馴染みやすい

食事の面でもハードルは低めです。カンボジアの家庭料理であるクメール料理は、タイ料理やベトナム料理と比べて辛さが控えめで、香草のクセも強くありません。

主食は日本と同じ米で、ココナッツミルクや魚介の出汁を使ったマイルドな味付けが中心のため、日本人の口に合いやすいと言われています。

また日本食が恋しくなったときの選択肢も豊富です。プノンペンでは丸亀製麺が6店舗を展開しているほか、イオンモールへ行けば日本の食材や調味料も手に入るため、食生活で困る場面はほとんどないと言えるでしょう。

欧米人の移住者も多く、リーズナブルな価格で本格的なイタリアンやフレンチを堪能できました。ここ近年は日本食ブームで日系飲食店が増えているので食に関しては一切困りません!下記の画像(現地で撮りました)のように、刺身やハツ刺し等の肉刺しも堪能することもできます。

日本食屋「翁さんラーメン」でいただいた肉刺し盛としめ鯖です
和牛割烹のお店「YUKIGUNI」。近江牛を堪能できます

6. ビザを取得しやすく、オンラインでも手続き可能

カンボジアはビザのハードルが低い国です。

観光ビザ(T)・ビジネスビザ(E)は、電子ビザ(e-Visa)によるオンライン申請のほか、国際空港や陸路の国境でも取得できます。

さらに2024年には入国・税関・検疫の手続きを一本化した「Cambodia e-Arrival」の運用が開始され、入国手続きのデジタル化も進んでいます。

またビジネスビザで入国した場合は、現地で長期滞在向けのビザへ延長できるため、まず渡航してから移住の準備を進められる点も魅力です。

※ビザの種類や延長方法については、後ほど詳しく解説します。

カンボジア移住の注意点・デメリット

カンボジアへの移住は魅力的ですがデメリットもあります。下記で解説していくのでリスクヘッジとして事前に把握しておきましょう。

文化的な違いに注意

カンボジアは日本とは文化や習慣が大きく異なるため、現地の価値観を理解して生活することが大切です。

国民の多くは仏教徒で、寺院や宗教行事への敬意が求められます。また年長者を敬う文化が根付いており、人に足を向けたり頭に触れたりすることは失礼な行為とされています。

アンコールワットも“宗教遺跡”です。観光時にはルールがあります。

都市部では英語が通じる場面もありますが、地方では通じないことも多いため、公用語であるクメール語の簡単なあいさつや日常会話を覚えておくと安心です。

治安の把握と防犯対策が必要

カンボジアには内戦のイメージが残りますが、現在の治安は落ち着いています

外務省の危険情報でも、タイ国境付近を除く全土は最も低い「レベル1:十分注意してください」にとどまっており、カンボジア内務省の統計でも2024年の犯罪総件数は3,121件と、前年から11.1%減少(※1)しています。

日常生活で特に注意したいのは凶悪犯罪よりも金品を狙った軽犯罪です。

日本人の被害で最も多いのはひったくりで、路上でスマートフォンを操作していたり、トゥクトゥクの座席にバッグを置いていたりする際に狙われるケースが多く報告されています。

さらに2026年現在はカンボジア・タイ国境周辺にも注意が必要です。

2025年7月以降に両国軍の衝突が発生し、同年12月に停戦合意へ至り、その後は大きな衝突は確認されていません。

しかし2026年7月時点でも国境から30km以内には外務省の危険情報「レベル3」、30〜50km以内には「レベル2」が発出されています。(※2,3)

渡航や移動の際は外務省の海外安全ホームページなどで最新情報を確認するようにしましょう。

実際に住んでいた感覚ではカンボジアの治安は比較的良く、夜に一人で歩いていても怖い思いをしたことはありませんでした
ただし、ひったくりや窃盗には注意が必要です。 私も現地では貴重品を置いたまま席を立たない、混雑した道をなるべく避ける、後ろから近づいてくる二人乗りのバイクに注意する、といった対策をしていました。
特に長期休暇の前は窃盗などが増える傾向があるので、普段以上に気をつけた方がいいですね。

※1 外務省 海外安全ホームページ「カンボジア 安全対策基礎データ
※2 外務省 海外安全ホームページ「カンボジア 危険・スポット・広域情報
※3 プノンペンやシェムリアップなど主要な移住先は対象地域外です。

交通事情に注意

カンボジアでは鉄道が運行しているものの、都市部の日常的な移動手段としてはあまり利用されていません。主な移動手段はタクシー・バイク・トゥクトゥクとなります。一方で交通量は多く、慢性的な渋滞も発生しています。

最近はEVのトゥクトゥクも増えてます

また日本と比べて交通インフラや交通ルールの整備は十分とはいえず、割り込みや無理な追い越し、急なUターンなども珍しくありません。そのため交通事故のリスクは日本より高い傾向があります。

現地ではトゥクトゥクを利用する機会が多いです。タクシーの場合は料金トラブルを避けるためにも、事前に料金が分かる配車アプリ「Grab」の利用がおすすめですよ!

生活インフラの違いを理解しておく

カンボジアはインフラ整備が急速に進んでいるものの、日本と同じ生活環境というわけではありません。特に移住前に知っておきたいのが、水道や電気、通信環境です。

項目内容
水道普及率は高く、プノンペンでは約85%(※1)。ただし建物の配管や貯水設備などの影響もあり、水道水はそのまま飲まず、ミネラルウォーターを利用するのが一般的。※現地では安価に購入可能。
電気停電は大幅に改善。家庭用電気料金は日本と同程度かやや高め。冷房を一年中使用するため、電気代は日本の夏を通年で過ごすイメージ。
通信携帯電話の普及率は116.1%、5Gも商用化(※2)。固定回線の普及率は低く、モバイル回線が中心。在宅勤務を予定している場合は住居の通信環境を事前に確認。

このように生活インフラは年々改善が進んでいるものの、日本とは異なる点も少なくありません。移住後のギャップを減らすためにも、事前に生活環境を理解しておくことが大切です。

※1 JICA「水道行政管理能力向上プロジェクト
※2 総務省「世界情報通信事情|カンボジア

カンボジアの移住・生活費の例

カンボジアへ移住するには渡航費やビザ代だけでなく、住居の契約費用や生活費なども準備しておく必要があります。まずは移住前に必要となる初期費用の目安を見ていきましょう。

移住にかかる初期費用

下記はカンボジアへの移住にかかる初期費用と目安です。

費用項目金額
航空券5~10万円
ビザ取得費用(ビジネスビザの場合)3~6万円
家賃のデポジット(1~3ヶ月分の保証金)5~15万円
家具・家電購入費用(備え付け物件でない場合)5~10万円
健康保険加入費(任意)6万円(半年分)
予防接種費用(任意)2~5万円
海外保険(海外旅行保険または医療保険)3~6万円
半年分の生活費(月10万円を想定)60万円
合計約75万円~110万円

初期費用のみだと30万円~60万円程度になります。ただし念のため半年分の生活費も用意しておくと安心です。

また必須ではないものの、カンボジアは医療費が高額であること(都市部に集中しているため)や感染症のリスクも踏まえ、健康保険・予防接種・海外保険についてはできる限り加入しておくことをおすすめします。

現地での生活費

カンボジアへ移住するのであれば現地での生活費の目安を知っておくことも重要です。

下記にプノンペン在住の夫婦を例に、毎月の生活費の内訳(※1)を表にしてみました。

生活費項目月額(USD)月額(JPY:$1=¥160)
家賃(水道代込)※$11017,600円
水光熱費(電気・ガス)$203,200円
食費$8012,800円
外食費$11017,600円
日用品$609,600円
通信費(スマホ-Wi-Fi)$304,800円
バイク維持費$304,800円
ビザ$609,600円
合計$50080,000円
※1 ローカル向け賃貸住宅に住むことを想定した一例。外国人向けコンドミニアムや高級エリアを選ぶ場合は、家賃を中心に生活費が大きく変動します。

生活費は家賃、食事、医療、教育、居住エリアで大きく変わるものの、多少の娯楽費を使っても、10万円あれば満足度の高い生活を送れるでしょう一人暮らしの場合や地方在住の場合はさらに生活費を下げることが可能です。

なおカンボジアでは電気を外国から買っているため単価が高く、電気代に限っては日本とさほど変わらない点には注意が必要です。

カンボジアの住居・医療・仕事

2030年に完成予定の「ガトタワー」。地上67階、高さ約296mを誇る超高層コンドミニアムです

カンボジアで安心して生活するためには、住まいや医療、仕事など、生活基盤となる情報を事前に把握しておくことが大切です。ここでは住居の探し方や医療事情、現地での仕事について解説します。

住居探しの方法

カンボジアでの住居探しは日本とは事情が異なるため、移住前に把握しておく必要があります。現地で住居を探すには下記のような方法があります。

不動産ポータルサイトを活用する住居の種類・面積・予算などの条件を指定して、物件を検索できるサイト。立地・外観・内観・間取り・家賃等を効率的に確認できる。目当ての物件を見つけたら、サイト内から直接問い合わせを行うことが可能。
不動産業者を利用する外国人向けの不動産会社では、日本語や英語で相談でき、内見や契約交渉も依頼できる。会社によっては仲介手数料が発生する。
SNSを活用するFacebook等のSNSで、物件を貸したい人と借りたい人が参加して情報をやり取りするグループで探す方法。数多くの物件が紹介されており、最新情報を手軽に入手できるため、物件探しに役立てられる。

なおカンボジアでは初期費用として賃貸料2ヶ月分のデポジット(保証金)と1ヶ月目の賃貸料を入居前に前払いすること、契約年数は一般的に1年間であることが慣習となっているため、住居を探す前に予算を確保しておく必要があります。

現地での仕事について

カンボジアで仕事を探すには日系企業・現地企業・起業・フリーランスなど、さまざまな選択肢があります。

仕事探しの方法も豊富で、現地の求人サイトや人材会社、SNS、日系人材会社などが活用可能です。

また教育・観光・金融といったサービス業をはじめ、貿易・製造・小売など、日本人が活躍している業界も幅広く、営業、マネジメント、顧客対応、通訳、総務、デザイン、エンジニアなど、多様な職種の求人があります。

日系企業では現地スタッフのマネジメントや日系顧客への対応などを担う人材が求められる傾向です。

なお多くの企業では日常会話レベル以上の英語力が求められるため、実務で困らない程度の英語力は身につけておくと安心です。

現地の医療について

カンボジアの公的医療サービスは整備が進んでおらず、医療水準も低めです。

プノンペンなどの都市部には外国人向けの病院やクリニックがあり、高水準の医療を受けられるものの、医療費は高額で、診療内容によっては数十万円規模の費用がかかることもあります

また高度な医療や一部の専門的な治療には対応できないケースもあり、その場合はタイのバンコクやシンガポールへ搬送されることが一般的です。

さらに日本語が通じる医療機関はほとんどなく、英語も十分に通じない場合があるため、基本的にはクメール語での対応が求められます。

このような医療事情から、移住者のなかには健康診断や治療のために日本へ一時帰国する方も少なくありません。

私立病院では受診前に支払い能力や保険加入状況の確認を求められることも多いため、十分な補償内容の海外旅行保険や海外医療保険に加入しておくと安心です。

カンボジアへの移住の流れ・必要な手続き

ここまででカンボジアの魅力や生活する上での注意点について解説しました。

ここからは実際に移住に向けて、移住の流れと手続きについて解説します。

カンボジアへの移住は「渡航前の準備」「日本側の役所手続き」「渡航後の現地手続き」の3段階に整理できます。下記ではそれぞれの段階毎に詳細を解説します。

1. 渡航前の準備

まずは滞在目的に応じたビザを選びます

就労するならビジネスビザ(E)、退職後の長期滞在なら退職者ビザ(ER)が一般的です(種類と取得方法は後述します)。

併せてパスポートの残存有効期間も確認しておきましょう。住まいについては渡航前にオンラインで相場を把握しておき、契約自体は現地で内見してから結ぶのが一般的です。

最初の数週間はホテルやサービスアパートメントに滞在し、その間に物件を探すと良いです。

2. 日本側で必要な手続き

1年以上海外に居住する予定の場合は、住んでいる市区町村へ海外転出届を提出します。海外転出届を提出すると住民票が除かれ、あわせて次のような手続きが必要になります。

国民健康保険資格を喪失します。渡航後の医療費に備えて、海外旅行保険や海外居住者向けの医療保険への加入を検討しましょう。
国民年金被保険者資格を喪失しますが、日本国籍があれば任意加入を継続できます。将来受け取る年金額にも関わるため、転出と同じ月内に手続きするかどうかを判断しておきましょう。
住民税1月1日時点で日本に住所がなければ課税対象から外れます。ただし年度の途中で転出した場合はその年度分が課税されるため、納税管理人を定めて届け出る必要があります。

なお3ヶ月以上海外に滞在する場合は、旅券法第16条により「在留届」の提出が義務づけられています

外務省のオンラインシステムから出発の3ヶ月前より提出可能で、緊急時の連絡や安否確認にも使われるため、必ず登録しておきましょう。

3. 渡航後の現地手続き

入国後は住まいの契約・銀行口座の開設・SIMカードの契約といった新生活に必要な準備を進めます

長期滞在する場合は出入国管理総局でビザの延長手続きを行い、就労する場合はビザとは別に労働許可証も取得します。

上記の通り事前に必要な手続きと流れを確認しておけば、渡航後も落ち着いて準備を進められます。

カンボジアへ移住する際のビザについて

こちらはカンボジア空港の実際の様子です

カンボジアへ移住するには滞在目的に応じたビザを取得する必要があります。

ビザには複数の種類があり、長期滞在する場合は入国後の延長手続きや、就労する場合は労働許可証の取得も必要です。ここではカンボジア移住に必要なビザの種類や取得方法、長期滞在の手続きについて解説します。

なおカンボジアのビザは種類や延長条件、必要書類などが複雑で、初めてカンボジアへ移住する方にとって分かりづらい部分も少なくありません。

ハローグループでは移住に関するご相談はもちろん、ビザに関するご質問や住まい探しまで幅広くサポートしています。カンボジアへの移住をご検討中の方は、お気軽にお問い合わせください。

カンボジアにおけるビザの種類

カンボジアへ渡航するには原則としてビザが必要です。入国時に取得するビザは、観光ビザ(T)とビジネスビザ(E)の2種類が一般的です。

ビザ主な目的滞在期間
観光ビザ(T)観光・短期滞在30日
ビジネスビザ(E)就労・事業・留学・長期滞在30日

移住を予定している場合は、一般的にビジネスビザ(E)で入国します。 観光ビザは短期滞在向けである一方、ビジネスビザは長期滞在用へ延長できるためです。

※延長についてはこの後詳しく解説します

なおビザは日本国内のカンボジア大使館・名誉領事館の窓口、公式サイトからのオンライン申請、または到着時に国際空港・国際港で取得できます。

窓口申請ではパスポート・申請書・証明写真が基本的な必要書類ですが、ビジネスビザでは現地企業からの招へい状や活動計画書など、渡航目的に応じた追加書類を求められる場合があります。

出典:在大阪カンボディア王国名誉領事館「査証(ビザ)申請について
出典:在福岡カンボジア王国名誉領事館「査証(ビザ)

移住などの長期滞在の延長手続き

移住の際にはまずビジネスビザで入国し、入国後、下記の滞在目的に応じて出入国管理総局で滞在を延長していくのが一般的な流れです。

区分対象
EB(Business)※延長後就労・起業・フリーランスなど
ER(Retirement)※延長後リタイアメント移住者
ES(Student)※延長後留学生

延長期間は1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月・12ヶ月から選べますが、そのうち1ヶ月・3ヶ月はシングル(単数入国)のため、期間中に出国すると再入国には新しいビザが必要です。

一方6ヶ月・12ヶ月はマルチプルエントリー(数次入国)となり、期間中は何度でも出入国できます。

ビザ延長時の手続きについて

ビザ延長時には申請書・パスポート・証明写真のほか、区分に応じて労働許可証や雇用証明書、退職関係書類、在籍証明書などの提出が求められます

費用は公的な料金表が公開されていませんが、1か月で約45〜50米ドル、12か月で約285〜300米ドルが目安です。

手続きは出入国管理総局で行うほか、旅行会社へ代行を依頼することもできます。

また2020年7月以降は「FPCS(カンボジア外国人滞在システム)」への登録がビザ延長の条件となっています。登録は本人ではなく、滞在先の家主や管理会社などが行うため、住居を契約する際はFPCSへ登録してもらえるか確認しておきましょう。

カンボジアで移住にオススメのエリア

カンボジアへ移住したいけれども、どのエリアが良いのか迷う方も多いでしょう。下記に移住先としておすすめのエリアを紹介していますので、移住先選びの参考にして下さい。

プノンペン

プノンペンはカンボジアの首都であり、政治経済の中心地として成長を続けている都市です。レストラン・オフィスビル・商業施設・医療機関・学校などが立ち並び、生活インフラも整備されています。

ビジネスチャンスや就業先も豊富にあるため、仕事を重視したい方や商業活動を行いたい方には魅力的なエリアです。

賃貸住宅の家賃の中央値は12万円前後であり、物件の種類や立地により上下幅が大きい傾向にあります。

プノンペンに広がる高級住宅街の様子です

プノンペンでは外国人向けの店舗・施設・サービスも充実しているため、カンボジア現地の雰囲気や習慣に馴染みにくい方や、快適性を重視したい方、都会的生活を楽しみたい方にはおすすめです。

シェムリアップ

シェムリアップはカンボジア北西部に位置する穏やかで落ち着いた雰囲気の都市です。

東南アジア最大の世界文化遺産であるアンコール遺跡群の観光拠点として利用されるため、小規模な都市ですが知名度は高く、多くの人々に知られています。

近年では外国人向けの住居・店舗・サービスも充実しつつあり、小規模な都市でありながら生活に不自由さは感じません。

実際にシェムリアップでは多くの住宅が開発途中です ※現地の画像です

都市郊外にはのどかな田園地帯が広がり、都市と自然の両方を楽しめるのが魅力のエリアとなります。

賃貸住宅の月額家賃は約6万円程度が中央値となっており、都市中心部はやや高めですが郊外やローカルエリアではより安価な物件を見つけることが可能です。

カンボジアの文化や自然に触れながらリラックスした生活をしたい方や、観光業・接客業に従事したい方にはおすすめのエリアと言えるでしょう。

シアヌークビル

シアヌークビルはカンボジア南西部に位置する都市です。

美しいビーチ・リゾートホテル・カジノなど、観光地としての魅力に溢れており、美しい景観やマリンスポーツを楽しむことができます。

秘境として有名な“ロン島”もシアヌークビルから行くことができます。

近年ではインフラの整備が進み、外国人向けの住環境も充実しつつあるため、移住先としても注目を集めているエリアです。

富裕層向けのリゾート地であるため、家賃相場の中央値は15万円前後とやや高めとなっています。

予算に余裕があり贅沢なリゾートライフを送りたい方や、観光・リゾート関連の仕事に興味がある方にはおすすめのエリアと言えるでしょう。

リサーチを徹底して理想のカンボジア移住を実現しよう!

カンボジアはビジネスチャンスや異文化体験に満ち溢れており、現地への移住は日本とは全く異なる新しいライフスタイルを見つける絶好の機会です。

しかし日本とは文化・慣習・生活事情などあらゆる面において大きな違いがあるため、移住前にはしっかりと情報を集めて入念な準備を行う必要があります。

カンボジアへの移住を検討している方は、理想の生活を思い描き、自分に合った最適な移住プランを検討して下さい。

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