カンボジア不動産開発の最新動向まとめ(2026年)インフラ発展の現状は?
- カンボジア不動産開発の現状|高級コンドから実需向け住宅へ
- 不動産開発が活発なカンボジアの主要エリア3つにおける動向
- 1. プノンペン中心部|高層コンドミニアム・複合開発が集積
- 2. プノンペン郊外・新空港周辺|実需向け住宅と新都市開発
- 3. 地方都市|シアヌークビル・シェムリアップ・国境の経済特区
- カンボジアで進む大型都市開発・インフラプロジェクトの最新動向
- 1. テチョ国際空港|2025年開業の新しい空の玄関口
- 2. 高速道路網|主要都市と国境を結ぶ交通インフラ
- 3. フナン・テチョ運河|内陸と海を直結する国家プロジェクト
- カンボジアで開発中(プレビルド)不動産へ投資するときのポイント
- 1. デベロッパーの完成実績と資金力を確認する
- 2. マスタープラン承認・建設許可など許認可を確認する
- 3. 「計画」ではなく「進捗」でエリアの将来性を判断する
- 4. 完成後の賃貸需要と売却先まで見据える
- カンボジア不動産開発状況を正確に理解しよう!
カンボジアでは高い経済成長と都市化を背景に、首都プノンペンを中心とした不動産開発が続いています。
高層コンドミニアムから中間所得層向けの住宅、新空港や高速道路といったインフラまで、事業計画は多岐にわたります。
一方どのエリアでどのような開発が進んでいるのかまでは日本で暮らしながらでは掴みにくいのが実情です。
開発動向を知らないまま物件を選ぶと、供給の多い価格帯を高値で購入したり、開発計画が実現しないエリアに投資してしまうおそれがあります。
この記事ではカンボジアの不動産開発の現状をエリアと大型プロジェクトの視点から整理し、開発中(プレビルド)の物件へ投資する際に確認したいポイントを解説します。
こんにちは!ハローグループの萩原です。
カンボジアの不動産開発というと、皆さんは高層コンドミニアムが次々と建つイメージを持つ方も多いかもしれません。
しかし現地を見ていると開発のトレンドは明らかに変わってきています。道路や空港などのインフラ整備も進み、不動産開発の中心も以前とは違った方向へ動き始めました。
2026年のカンボジアで実際に何が起きているのか、現地の状況を交えながら解説します。
カンボジア不動産開発の現状|高級コンドから実需向け住宅へ

カンボジアの不動産開発は2010年に外国人によるコンドミニアムの区分所有(2階以上)が認められたことをきっかけに、中国系をはじめとする外国資本が流入し、プノンペンでは高級コンドミニアムの開発ブームが起きました。
また近年では「ボレイ」と呼ばれる戸建ての分譲住宅や中価格帯のコンドミニアムなど、カンボジアで実際に暮らす人が買うための住宅開発も増えています。
外国人投資家向けに偏っていた供給が、現地の生活に根ざした住まいへ広がっている傾向も見られるのです。
ボレイは特にカンボジア人のファミリー層から人気があり、購入者の多くは中所得者層以上。
土地付きで資産価値も期待でき、4ベッドルーム以上・3階建てといった広い住宅が主流です。
日本人の感覚だと「郊外から通勤するのは大変そう」と思うかもしれませんが、カンボジアでは車やバイクで1時間以上かけて通勤することも珍しくありません。 実際に郊外のボレイから都心部へ通勤している方も多いですよ。
このような開発エリアが広がっている背景には不動産購入者層の変化があります。価格動向やバブル懸念も含めた市場の現状は以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
関連記事:カンボジア不動産がバブル崩壊か?2026年のリアルを現地を知るプロが解説
不動産開発が活発なカンボジアの主要エリア3つにおける動向

カンボジアではすべての地域で同じように不動産開発が進んでいるわけではありません。
都心部の高級・複合開発、郊外の実需向け住宅、地方都市の観光・産業開発と、エリアごとに開発の中身が異なります。ここでは開発が活発な3つの主要エリアの特徴を見ていきましょう。
1. プノンペン中心部|高層コンドミニアム・複合開発が集積
プノンペン中心部はカンボジアの活発な不動産開発を象徴するエリアです。オフィス・商業・住宅を組み合わせた複合開発や高層コンドミニアムが相次いで建設されました。
その代表格が高級住宅地として知られるBKK1(ボンケンコン)や、イオンモール1号店が立地するトンレバサック、人工島を丸ごと開発したダイヤモンドアイランド(コッピッチ)などのエリアです。
また川を挟んだ対岸のチュロイチョンバーでも大規模な再開発が進んでいます。
こうした都心の物件を借りるのは外国人駐在員や現地の富裕層が中心です。
高いグレードの物件に住める入居者はプノンペンでも限られるため、似た条件のコンドミニアムが近くに建ち並ぶと入居者の取り合いになります。
そのため購入を検討する際は「近隣の物件と比べて選ばれる理由があるか」までリサーチしておきましょう。
2. プノンペン郊外・新空港周辺|実需向け住宅と新都市開発
昨今のカンボジアで積極的に開発が進められているのが、プノンペン郊外から新空港周辺にかけてのエリアです。
2025年に開業したテチョ国際空港は市内中心部の南約25kmに位置し、空港と市内を結ぶ幹線道路の整備とあわせて、沿線から市内南部にかけて住宅・物流・商業の開発が広がっています。
たとえば日系企業METRA BCCJPは2025年11月、プレークタメイ地区に中間所得層向けの一戸建てを2,700戸超建設する計画を発表。
価格は1戸5万〜7.5万ドルで、提携銀行の住宅ローンを利用して現地の若い世帯が購入できる水準に設定されています。(※1)
この事例に代表されるように、郊外では外国人投資家向けではなく、現地の実需に向けた開発が本格化しています。
※1 ジェトロ ビジネス短信「日系企業METRA BCCJP、中間所得層向けの不動産プロジェクトを発表」
3. 地方都市|シアヌークビル・シェムリアップ・国境の経済特区
カンボジアの地方都市では港湾機能や観光資源、国境貿易など、それぞれの地域特性を生かした開発が進んでいます。
2026年現在、港湾都市のシアヌークビルでは、JICAが支援する「シハヌークビル港新コンテナターミナル拡張事業(第一期)」をはじめ、政府主導による再開発や経済特区の整備が進められており、製造業や貿易関連企業の進出が期待されています。
またアンコール遺跡観光の拠点であるシェムリアップでは観光需要を背景としたホテル・商業開発が進められ、ポイペトやバベットといった国境の街では製造業向け経済特区の開発が中心となっています。
ただし投資対象として地方都市を首都と同じように考えるのは注意が必要です。
外国人駐在員の多くはプノンペンで暮らし、賃貸の仲介会社や管理会社も首都に集中しているため、地方の物件は借り手と売却先の両方を見つけにくいのが実情です。
あくまでも地方都市の開発はカンボジア経済全体を押し上げる材料と捉え、個人が物件を購入する先としては需要の厚いプノンペンを軸に検討しましょう。
カンボジアの地方都市では観光客の誘致に力を入れており、歩道や道路が整備され、快適な街並みが広がっているエリアも多いです!
例えばシアヌークビルでは、一時期、中華系企業による高層ビルの開発が相次ぎました。その一方で工事が途中で中断するプロジェクトも多く、未完成の建物が街中に残っていることが問題となっていました。
現在は政府も未完成プロジェクトの問題解決に乗り出し、街の整備や景観の改善を進めています。 記事の通りシアヌークビルも以前と比べて、少しずつ街並みが変わってきていますよ。
カンボジアで進む大型都市開発・インフラプロジェクトの最新動向

カンボジア不動産投資でエリアを選ぶ際は、個別の物件開発だけでなく国家レベルのインフラプロジェクトにも注目しましょう。交通・物流インフラの整備は人と企業の流れを変え、不動産の需要を中長期で支える材料になるからです。
ここでは現在進行中のカンボジアにおける代表的な3つの開発プロジェクトを紹介します。
カンボジアでは直近5年ほどの間に、高速道路や環状線、新空港など、大規模なインフラ整備が進んでいます。交通渋滞の緩和だけでなく、地方への移動時間もかなり短縮されました!
成長国の不動産は「未開発だったエリアにインフラが整う → 人や企業が集まる → 土地や物件の価格が上がる」という流れが非常に分かりやすいです。
実際にGoogleマップで数年前と現在を見比べても、道路や建物が増えて街が広がっている様子を確認できます。
街が成長していく過程を目で見て確認できるのも、カンボジア不動産の面白いところですよ!
1. テチョ国際空港|2025年開業の新しい空の玄関口
テチョ国際空港は2025年9月9日に開業したカンボジアの新しい空の玄関口です。
プノンペン中心部の南約25kmに位置し、敷地面積は約2,600ヘクタール。チェックインカウンターは旧空港の42から100以上へ増え、受け入れられる旅客の数が大きく伸びました(※1)。
大型空港の開業に合わせて、空港周辺では道路や上下水道などのインフラ整備、物流施設、ホテル、商業施設、住宅開発などが段階的に進められています。
企業の進出や雇用の増加によって人口流入が期待されるため、中長期的には住宅需要や商業需要の拡大につながる可能性があります。
※1 ジェトロ ビジネス短信「プノンペン国際空港が移転、テチョ国際空港が9月9日開業」
2. 高速道路網|主要都市と国境を結ぶ交通インフラ
2022年11月、カンボジア初の高速道路であるプノンペン〜シアヌークビル高速道路(約187km)が開通し、両都市間の所要時間は片道5〜6時間から2時間余りへと大幅に短縮されました。
この高速道路の開通により、首都プノンペンと国内最大の深海港を結ぶ物流ネットワークが強化され、シアヌークビルへの企業進出や観光客の往来がより活発になることが期待されています。
また第2の高速道路として、ベトナム国境方面へ向かうプノンペン〜バベット高速道路(全長約135km)も2023年6月に着工。2027年の開業を目指しており、完成すれば約4時間かかっていた区間が1時間半程度になる見込みです。
バベットはベトナムとの国境貿易や経済特区を有する工業都市であり、高速道路の整備によって物流の効率化や企業進出がさらに進むことが期待されています。
今後は工場勤務者や駐在員向け住宅、商業施設などの不動産需要にも注目が集まるでしょう。
3. フナン・テチョ運河|内陸と海を直結する国家プロジェクト
フナン・テチョ運河はメコン川流域のカンダール州と南部沿岸のケップ州を結ぶ全長約180kmの運河です。2024年8月に着工し、総工費約17億ドル、2028年の完成を目指す国家プロジェクトとして進められています。
完成すれば3,000トン級の船舶が航行できるようになり、これまでベトナム経由に依存してきた海上輸送ルートを自国内で完結できるようになります。物流コストの低下に加えて、沿線地域の開発への波及も期待されているプロジェクトです。
ただしフナン・テチョ運河に関しては、建設に中国政府系企業が出資・施工の両面で深く関与しており、中国への依存度の高さを指摘する声があります。
下流に位置するベトナムからは環境や生態系への影響を不安視する声が上がっているほか、2026年に現地を視察したカンボジア日本人商工会からは工事が目に見えて進んでいる様子は確認できなかったとの報告もあります。
あくまでも「完成すれば」という前提で、進捗を確かめながら評価したいプロジェクトです。
※1 日本カンボジア協会「カンボジア、フナン・テチョ運河を起工」
※2 ジェトロ ビジネス短信「カンボジア日本人商工会がフナン・テチョ運河の建設現場を視察、2028年完成目標は変わらず」
カンボジアで開発中(プレビルド)不動産へ投資するときのポイント

カンボジアでは完成前の物件を契約し、工事の進捗に合わせて代金を支払う「プレビルド方式」が一般的です。
実物を見ないまま代金の支払いが始まる仕組みのため、契約前にどれだけ確認できたかがその後の成否を左右しかねません。
この点を踏まえ、続いては開発中の物件へ投資する際に確認したい4つのポイントを解説します。
1. デベロッパーの完成実績と資金力を確認する
カンボジアの開発中物件へ投資する際にまず確認したいのは、物件を手がけるデベロッパーです。
プレビルド方式では建物が完成する前に代金の支払いが始まるため、開発会社の資金力が乏しいと工事が途中で止まり、支払った代金だけが宙に浮く事態になりかねません。
代表的なデベロッパーとして「OCIC(Overseas Cambodian Investment Corporation)」が挙げられます。
「ダイヤモンドアイランド(Koh Pich)」や「オリンピアシティ(Olympia City)」、「ノレアシティ(Norea City)」など、大規模な都市開発を数多く手がける国内有数の総合デベロッパーです。
また「Borey Peng Huoth(Peng Huoth Group)」は、戸建住宅や大規模住宅コミュニティの開発実績が豊富で、カンボジアを代表する住宅デベロッパーとして知られています。
デベロッパーを見極めるには、まずカンボジア国内で建物を完成させてきた実績を確認しましょう。
手がけた棟数や規模だけでなく、予定した時期に引き渡せたか、完成後の建物に実際に入居者が付いているかまで調べると、開発会社の実力を判断しやすくなります。
日本からは調べきれない情報も多いため、販売会社へ質問して、回答が曖昧な物件は見送る判断も必要です。
目星をつけている物件のデベロッパーに関する情報を詳しく集めたいという方は、是非当ハローグループにお気軽にお問い合わせください。個別面談ではネット上に掲載されていない実情を含めてお伝えさせていただきます。
2. マスタープラン承認・建設許可など許認可を確認する
カンボジアの不動産開発プロジェクトは、政府の許認可が揃って初めて工事を進められます。
購入前には以下の4点を必ず確認しましょう。
| 1. 土地のハードタイトル | 開発用地の権利が確定していることを示す、国レベルの権利証 |
| 2. 企業登録 | 開発会社が正式に登記された法人であることを示す登録 |
| 3. 承認済みのマスタープラン | プロジェクト全体の開発計画が当局から承認されていることを示す書類 |
| 4. 建設許可 | 建物の工事を正式に進めるために必要な許可 |
建設許可を得ないまま工事を進めた物件は当局から工事の停止を命じられるおそれがあり、土地の権利が確定していない物件では代金を支払ってもストラタタイトル(外国人が区分所有するための正式な権利証)の発行や所有権移転に支障が生じる可能性があります。
こうした書類はクメール語で作成されていることが多いため、販売会社へコピーの提示を求めた上で、内容の確認は現地事情に詳しい仲介会社の力を借りましょう。
権利証の種類や外国人が取得できる権利の詳細は、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:カンボジアは土地所有・購入できない?現地の不動産投資家が実情を解説
3. 「計画」ではなく「進捗」でエリアの将来性を判断する
カンボジアでは大型の開発計画が次々と発表されますが、発表通りに実現するとは限りません。
資金難で工事が長期間止まった高層ビルや、構想のまま動いていない都市開発もあり、完成予想図や「開発予定」という言葉だけを根拠に将来の値上がりを見込むのは危険です。
エリアの将来性を判断する材料は計画ではなく、現在の進捗です。
テチョ国際空港のように既に開業したインフラや、高速道路のように工事が実際に進んでいるプロジェクトなど、目に見える裏付けがあるエリアを優先すれば計画倒れに巻き込まれるリスクを抑えられます。
現地を訪れて工事の進み具合を自分の目で確かめるか、現地に拠点のある会社へ最新の状況を確認しましょう。
シアヌークビルはコロナ前に「第2のマカオ」を目指して大規模な観光開発が進められていた、カンボジア唯一の貿易港を持つ街です。
ところがコロナの影響や中華系大手デベロッパーの破綻などによって資金繰りが悪化し、建設途中でストップするプロジェクトが相次ぎました。
本記事でも解説した通り、現在は再整備が進められているものの、一時期は未完成の建物が街中に残り、「廃墟が並ぶ街」という印象を持たれるほどでした。
4. 完成後の賃貸需要と売却先まで見据える
カンボジアでは開発が活発なエリアほど将来の供給も増えていきます。自分の物件が完成する頃には周辺のプロジェクトも次々と完成し、貸し手の競争相手が一気に増えるのです。
加えてカンボジアは中古物件の流通市場が小さく、売りに出してもすぐに買い手が現れるとは限りません。
購入前に「完成後は誰へ貸すのか」「将来は誰へ売るのか」を想定しておかなければ、引き渡し後に空室が続いく、売却先が見つからなかったりするおそれもあります。
都心の高級コンドミニアムなら外国人駐在員や現地の富裕層、郊外の中間価格帯なら現地の実需層と、エリアと価格帯によって借り手も買い手も変わります。
想定する相手を具体的にイメージした上で、需要に見合った物件かを判断しましょう。
関連記事:カンボジアで不動産を売却するタイミングは?手続きの流れも開設
カンボジア不動産開発状況を正確に理解しよう!
カンボジアの不動産開発は高級コンドミニアム中心の時代から、現地の中間所得層向け住宅やインフラ開発へと裾野を広げながら続いています。テチョ国際空港の開業、高速道路網の拡大、フナン・テチョ運河といった大型プロジェクトは、中長期の成長を後押しする材料と言えるでしょう。
不動産投資において重要なのは国全体をひとまとめに見るのではなく、「どのエリアで、どの価格帯の開発が、どこまで進んでいるか」をインフラの進捗とあわせて確認することです。
その上で、プレビルド物件を検討する際はデベロッパーの資金力と完成実績、エリアの開発進捗、完成後の賃貸需要と出口までを一つずつチェックしていくことがカンボジア不動産投資で重要になります。
ハローグループではカンボジアはもちろん、フィリピン、マレーシア、ドバイなど、世界中の選りすぐりの物件をご紹介しております。
担当スタッフの私萩原はつい昨年までカンボジアに在住しておりました。
個別面談では本記事でご紹介するカンボジアの不動産・開発の最新情報に加え、お客様のご事情を踏まえ、最適なご提案をさせていただきます。是非下記からお問い合わせください!